なにはなくてもパスポート。地獄の沙汰も金次第で、お金もいっきになくすわけには参りません。そこでセイフティー・ボックス、となるのですが、これがどうやってもスイッチ・オンにならず、パスワードの設定もできません。息子がやり、夫がやり、私がやる。
私にそもそも出来るはずがない。私に課された使命は文句を言うことだ~。
フロントに電話して、壊れとるぞ~、と断言したら、「すぐ人を遣るから待て」。もちろん、それ以上の言葉があるはずはない。申
待つこと30分。誰も来ない。
文句係はフロントまで下りて行く。下りるのはたった3階だが、水平移動は長い。長いぞ。写真見てくださいな。
フロントに直接文句を言う。「さっき頼んだに、あんたら何やっとるの?どんだけ待たせるつもりやね?」一応英語ですが、気持ちは岐阜弁的圧力。
敵はあっさり裏の誰かと話をして「今、いったとこだに~」と答える。ああさよか、と部屋に戻ったが、誰も来てはいない。敵もさるもの。実家の母と同じである。やってもいないことを、やっているかのように平然とのたまう。
それでも10分ほどで来た。
「セイフティーボックスのあかりはついているか?」
「ついとらんに、見てみい」
「おーついとらんな」とコチョコチョ。覗き見れば、蝶番あたりの棒を押し込んでいる。どうやらリセットしたらしい。明かりがついた。
"voila! no problem!"と偉そうにニッコリ。
なにがvoilaじゃ、no problemじゃ、私はちゃんと見とったぞ。リセットしただけやんか。そんなん、最初に電話で行ってくれたら待たんでもよかった。私かてあの程度のことはわかる。
本当はさんざん待たされたんだし、リセットしてなかったのは先方の責任なんだから、grazie も言いたかないけど、とりあえず世間の吉例に従って"grazie!" さすがにチップは渡さなかったけど・・・けど、本当は用度掛の兄ちゃんには1€なりとも渡すべきだったのかしら??