2009年8月20日木曜日

アッレ・カッレッテのピザ

ローマのごはんで最もおいしかったのは、「アッレ・カッレッテ」のピザでした。コロッセオの近くとはいえ、なかなか探すのが難しく、もういい加減にそこらへんで妥協しようよ、と言いたくなるのをぐっと抑えて、最後の可能性の小路を曲がったら、ようやくそれらしき灯りを発見。地元民で賑わっていました。もうほとんど10時。食べないで寝てもいいくらいの時間。店はというと、店名の「ぼろ船」にふさわしい、ごくごく普通の飾り気のない店。

残す覚悟でイタリア流に一人一枚注文。ここで初めて知ったビアンカ(白)のピザ。つまりトマトソース抜き。これがかなり穏やかな味わいでおいしかったです。日本じゃやけどしそうな熱々で食べますけれど、案外そうでもなく、普通に熱い。そしてその上にたっぷり生野菜(ルッコラ、トマト、オリーブ、名前不明のキク科の草)がのっかって、非常に健康的。これじゃあ、あんまり熱々だとあっという間に野菜が萎びてしまうものね。




息子の頼んだのはベースにトマトソースがあって、上にトマトがない、ちょっと寂しい1枚。






もう一枚、夫のは生ハムとオリーブとマッシュルームと卵のピザ。注文は1人1枚が納得できます。具が均等にばらまかれているのではなく、ここは卵、ここはオリーブ、とそれぞれのテリトリーがはっきりしているでしょ?

ここでもピザ・カッターは出ず、ナイフとフォークでいただきます。ホットソースは要求すればくれるのかもしれませんが、とりあえず卓上にはなし。

台は薄めのもちっとした生地です。そりゃあ初日に行ったいい加減な店よりかなりおいしくて、残すつもりが完食。

お勘定のことを il conto というのですが、あほな私は間違えて、il conte, per favor と叫んでしまいました。そうしたら、おかみさん(ママというよりおかみさん)が、Si, il conte de Monte Cristo!と受けて、伝票をくれました。愉快なお店です。怪我の功名以上にこちらの語学力が及ばないのが超残念。(conte は伯爵のこと。モンテクリスト伯ですね。)

もしもう一度ローマに行くことがあれば、絶対ここ。