2009年8月15日土曜日

お茶と夕ごはん

ローマの見どころというと、どうもそれが自己目的化しているような気がします。とにかく「そこへ行く」ためにそこへ行く感が否めません。

スペイン階段はきっと腰掛けるために行くんだろう、と思いながら、せめて座るまいと意地を張って行きました。トレヴィの泉も一応行きました。路地奥の大噴水・・・たぶん噴水が先にあって、家が立て込んできたんでしょうね。二重三重に人垣ができていて、片目で見て通り過ぎました。ナヴォナ広場もポポロ広場もそんな感じで見物。ただし、夫はこのとき「僕、昔(35年前)行ったからいいわ」とホテルで優雅にシエスタ。息子はボルゲーゼ公園に行くから、と各人ばらばら行動。そうなるとやっぱり私が一番観光客をした、ということになります。うちの旅行はいつも半分はそれぞれ別行動です。

そもそも古典様式の彫刻を見る目を持ち合わせておりません。あまりにしょうもないものは看破できても、上等なものを味わうには経験不足も甚だしい。四大河(ナヴォナ)だろうが、ポセイドン(トレヴィ)だろうが、立派そうということしかわからない。噴水文化みたいなものもあるのでしょうが、私にわかるのはローマは水に恵まれていたんだな、ということぐらい。(けど、古代ローマの水道って遠くから引いているのよね。水道を壊されて衰退がはじまったなんてことも読んだような気がするし・・・)

暑い街を歩きまわり、へろへろの私を救ったのは、ジェラートではなく一杯の紅茶でした。そう、スペイン広場の「バビントン・ティールーム」。定番は「カフェ・グレコ」のようですが、バビントンは以前伊勢丹に出店していて、私にはなじみの場所。なんか逆転しているけれど、「あ~伊勢丹とおんなじだ~」と一息つきました。エアコン入っているし、英語しか聞こえないし、あったかい紅茶は実においしい。伊勢丹では混雑が当然の店だったけど、ここでは閑散としていて、それもまた別世界。本でも持ってくればよかった、としみじみ思いました。




夕ごはんは「Edy」。

トマトとモッツァレラは定番ですが、大好きなアンティパスト。








ポルチーニ茸のタリアテッレはおいしかった。(私がきのこ全般好きだからだ、という説もありますが。)


あとは、アーティチョークと羊の脳味噌のフライ。アーティチョークは揚げてしまうと身も蓋もないような気がします。マリネにしたほうが好きだな。ピザの乗せてもいいし。脳みそのほうは羊は頭が悪いというのが想像できるようなお味です。一番似ているものは魚の白子。


そして、「ローマ風肉じゃが」と呼んだが最後、本当の名前が思い出せなくなった料理。でもローマ風肉じゃがです。正直、学校給食にこんなのが出たような気もする。